私には笑えないバラエティ番組です

テレビで最近タレントやアイドルが外国に一人で旅に出てホームステイするというやつが流行っているっぽい。まあ一人といってもスタッフカメラマンが同席しているので正確には一人じゃないのだが。
そこで何度か「む?」とちょっと気になった事を見かけた。

現地つまり外国の土地でのそのタレントの食事の時だ。そこは外国であり企画からするとあまり日本人の行きなれて無い場所がチョイスされることが多いので、当然ながら見たことの無いような料理が出てくる確率は高い。それを「うわっ」っと驚くところまではまあ許せるとしてその続きがいただけない。

料理を出した現地の黒人女性はとても理知的に見えた。少なくとも彼女の辞書の中にも少しは「自分たちの料理はゲテモノかもしれないなあ」という気持ちもあったりするのがわかった。本当にまずそうな顔をして食べるタレントを前にしても終始にこやかに水を持ってきたりして対応している様を見るとだんたん見てて気分が悪くなった。

これを番組サイドはどう扱うかといえば、そのまま罰ゲームですという感じにスタジオの笑い声まで入れている始末。まあこの番組自体が「ドキュメンタリ」ではなくて「バラエティー」にどうやら分類されているので笑いに繋がっているのは正解なのかもしれない。しかし現地のあの女性の気持ちを考えるとずっとずっと気になって仕方が無いのだ。

たとえば自分の家に外国からテレビ局がやってきたとする。自分たちの料理つまり日本食を食べたいと言うので、とりあえず納豆はやばいだろうということで無難かなと漬物を出したとする。たまたまその外人の生活の中で塩味のしなびた野菜を食べる習慣がなかったとしてだ。もうとてつもなく悲しい顔をしながら食べるその外人。それを大笑いしながら撮影している撮影陣たちを見てあなたはどう思うだろう?一生懸命もてなしている気持ちをバカにされていると少し悲しくならないだろうか?